アンコール・トムの石仏




クメール語でアンコール・トムは ”大きな街” を意味しています。
アンコール・ワット建立後、政治的不安定から内戦が続いていたが、1181年に即位したジャヤバルマン7世が治めた。
  同 7世は仏教徒で、仏教的な建造物に加えて難攻不落の都城として、このアンコール・トムを建立したと伝えられています。

  この トムは ワット の北方 1.5kmの位置にあり、王宮やバイヨン寺院など 80を越える素晴らしい遺跡が 1辺 3km,幅 130mの環濠に囲まれた広大な敷地の中に点在しています。

  この遺跡群の中心的な存在バイヨン寺院は、高さ 45mの中央塔(祠堂)と、それに隣接する 16の小堂から構成され二重の回廊で囲まれている。
  圧巻きは 54基もある仏顔の塔であろう。クメール文化が最も爛熟していた時代、世界でも類のない仏塔を生み出した。
  塔の四方には、分厚い唇の端を きゆっと つり上げ微笑している 観世音菩薩の顔が彫られています。
特に階上テラスの中心部にある ”バイヨンの微笑” と呼ばれている巨大な仏顔には不思議な安らぎを感じます。

  また回廊の壁面には アンコール・ワット と同様に、当時の庶民生活やクメール軍の戦闘場面などが 1kmにもおよぶ長さで刻まれています。

  これらの遺跡は密林の中に数百年の間ひっそりとたたずんでいたという。  国内外の紛争に巻き込まれ、いまアンコール王朝は跡形もない。
  近年では ポルポト政権による大量虐殺,PKF活動での自衛隊員の死、そして 1000万個の地雷がまだ埋まっているという。  いまでも内戦の暗い影を引きずっています。
  しかし、壮大な建造物と彫刻美術は当時の輝きを失っていない、精緻な装飾の美しさは筆舌に尽くしがたい、大伽藍の威容を仰ぎ心の昂揚を覚えた。

  いまアンコール遺跡は世界遺産に登録されている。

 この地域には、アンコールワット ,トム 以外にも沢山の遺跡があります。
時間の都合で観れなかったが、”東洋のモナリザ” と呼ばれる女神デバター像も近くのバンテアイ・クデイ寺院に祀られている。

  現地 3〜4日のツアーでは観たいものが観きれない!! 
        古代神話の世界にゆっくりと浸りたい!!
              後ろ髪を引かれる思いで帰路についた。 

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