『黄金のパゴダと微笑みの国・ミヤンマー』 観光パンフレットに踊るキャッチフレーズの一つですが、遠い昔から仏教国で、いま軍事政権です。
軍事政権というと、北朝鮮のような危ないイメージが、...... アウン・サン・スウー・チー女史の自宅軟禁事件など、日本では国民の支持を得ているのはスウー・チーで、それを軍事政権が弾圧しているように報道している?。
しかし、現地での実感や現地ガイドの説明では少し違うようです、今まで私が訪れたアジアの国々8ケ国の中では一番の好印象でした。
ミヤンマー(旧ビルマ)は、イギリスの植民地としてインドに併合されたり、第二次世界大戦中は インパール(ビルマ国境に近いインドの小都市で英軍基地があった)をめざした日本軍とイギリス・インド連合軍との戦場となった。
このインパール作戦に日本軍は 10万余の大軍を展開して戦ったが、3万の戦死者・4万の傷病者とも言われる犠牲をだし敗れた。
この戦争でビルマの国土は荒廃し、民衆は幾多の苦しみを味わったはずであるが他の国々のような反日感情がないようです。
結果的にイギリスからの解放を評価しているのであろうか?。
世界三大仏教遺跡の一つパガンの街と、映画 "ビルマの竪琴" に出てくるバゴーの街の巨大涅槃仏を観たく訪れてみた。
パガンの街
ミヤンマーのほぼ中央、エーヤワディ川の東岸に11〜12世紀に栄えた古都で、数十万基にも及ぶパゴダが建設されたとか。
カンボジアのアンコール・ワットのような大きなものはないが、廃墟と化したもの、いまも美しい姿を伝えるものなど 2000基ほどのパゴダが 見渡す限りの大地に点在しており、多くの観光客や参拝客が訪れています。
れいの、見上げるような恐ろしいほど急な階段を登り、2層・3層のテラスからのパノラマ・黄土の原野に雨後の竹の子のように映る夕暮れ風景は一生の記憶絵です。
パゴダの三層構造は、地上界・天上界・仏陀の世界を表し、仏陀の世界では一年中花が咲き乱れ、すべてから解放され何の苦もない極楽の世界であるとしています。
バゴーの街、巨大涅槃仏
首都ヤンゴン(旧ラングーン)から北東80Km、モン族の都として栄えた古都です。
巨大涅槃仏で有名なシュエターリャウンパゴダは 994年に造られたと伝えるが、王朝滅亡後忘れ去られ、イギリス植民地時代に密林の中から見つかったとか。
この涅槃仏、20年ほど前に映画"ビルマの竪琴"で知ったのだが、こういう映画を見ると涙が出てきて仕方がない、この映画涙なしでは見られない!!。
そして、何時か必ずこの前に!!と心に決めていた。
密林に横たわる無数の日本兵の遺体に出会い、ビルマに残って僧侶となり戦場で散った同胞の霊を慰めるため、残る人生を捧げようと決意する水島上等兵の物語です。
一緒に帰国しようと戦友達が 埴生の宿 などを合唱、彼は この涅槃仏の中から曲に合わせ涙とともに竪琴で奏でた。そして隊長に届けたオウムが "アア、ヤッパリ、ジブンワ、カエルワケニハ、イカナイ" と彼の決意を叫ぶシーンではもう涙が止まらなかった。
今回のツアーで、八十歳を越えたおじいさんが三人の孫娘をつれて否つれられて来ていた。
そして、パガンの慰霊碑の前で長い時間手を合わる姿があった。
お孫さんの話では何回もきているとか、ここの僧侶とは顔なじみのようでした。
いま、自衛隊がイラクに行った。 結果的に戦争になるようで......困ったもんだ。
イラクの地に無数の自衛隊員の遺体が.........考えないことにしよう。
私にはパゴダと寺院の違いは解らないが、釣り鐘状の塔が立っているのがパゴダで、建家の割に塔が小さく塀のような壁で囲んでいる建物を寺院と勝手に理解し旅をした。
パゴダや寺院に入るときは素足です、強烈な日光で焼かれた寺院内の通路は暑さのあまり飛びはねダンスをしながらの観光でした。
パゴタ:
有名なパゴダには仏陀の遺骨や髪の毛などが納められているそうです。
中に入ると、人々が床に額をつけ一心に祈る姿や瞑想している姿が当たり前のように繰り広げられています。
寺 院:
僧侶の修行場所?、多数の仏像が安置されていました。
僧は人々から深い敬意をもって偶されており、毎日の食事も全て信者から寄進されたものだとか、僧侶の一日は夜明け前の托鉢から始まるそうです。
上段左2枚: 首都ヤンゴン
ミヤンマー仏教総本山のシュエダゴンパゴダの夜景と托鉢する僧侶
上段右2枚と中段右端:パガン
下段右2枚のパゴダ屋上からの展望と慰霊碑
中段左端:バゴー
シュエターリャウンパゴダの巨大涅槃仏
中段中央2枚:ポッパ山
仏教以外で人々の信仰を集めている 精霊ナッ神の聖地、パガンから車 2時間
下段左2枚:パガン
ダマヤンジー寺院とアーナンダ寺院の仏像
下段中央:バゴー
チヤィプーンの四面座仏像
ミヤンマーに出かけるとき、自分が生まれた日の曜日を、水曜日に生まれた人は午前か午後かも確認して行くとおもしろい。
ミヤンマーではパゴダにお参りするとき、自分の生まれた日の曜日の神様に水をかけ祈りを捧げています。
生まれた曜日で決まる八曜日は、ミヤンマーの人々にとって重要なことのようです。
八曜日:
七曜日の水曜が午前・午後に分かれ、方位・星・動物 の関係は下記です。
月曜: 東・月・トラ
火曜: 南東・火星・ライオン
水曜の午前: 南・水星・牙のある象
水曜の午後: 北西・ラウ(架空の星)・牙のない象
木曜: 西・木星・ネズミ
金曜: 北・金星・モグラ
土曜: 南西・土星・ナーガ(竜)
日曜: 北東・太陽・トリ
昨日(2010.1.4) NHKBSで 「ビルマの竪琴」 を再放映していた。
バゴーの巨大涅槃仏を目の前にしたとき、顔の表情・身長?など、心に描いていたイメージと異なる!!と感じていたが氷解した。
20数年前、同じ映画で見た大涅槃仏ですが、思わず アユタヤの涅槃仏だ!!と叫んでしまった。 20数年前に映画を見たとき、強く何かを感じていたのだろう、タイ国へは公私合わせて 5回渡航 5ヶ月ほど滞在したが、「ビルマの竪琴」 に登場した大涅槃仏と知らずに 3回も会いに通った。
この映画、タイ国アユタヤがロケ地でした。
アユタヤには、ワット・ロカヤ・スタとワット・ヤイ・チャイ・モンコンに大涅槃仏が あります。
映画に登場するのは、ワット・ロカヤ・スタ寺院跡の広場に横たわる大涅槃仏です。
ワット・ヤイ・チャイ・モンコン寺院境内の大涅槃仏は登場していませんが、寺院建屋城壁?に立ち並ぶ仏像が写し出され、懐かしい風景を堪能しました。
アユタヤの旅
|